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LCCはどうして安いのか?

レガシー・キャリアの航空運賃に比べると、LCCの料金は破格の安さである。
中国のLCC春秋航空が日本に就航した際の茨城-上海便「往復4,000円」というキャンペーン価格に驚いた人は多かったはず。
割安な価格設定ができるのは、コストカットのなせる技だ。
LCCが実践しているコストカットのための工夫を知れば、なるほどと納得できるはずだ。

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LCCの料金が低価格であることに対して、不安を覚える人もいるだろう。しかし、それには合理的な理由があるのだ。
以下、おもな理由について、解説していこう。

【1】使用機種の統一

レガシーキャリアがさまざまな種類の航空機を使用しているのに対して、LCCでは、1種類に統一することが多い。
航空機の免許は機種ごとに必要なので、機種を統一すれば、パイロットの教育にかける費用を抑えることができる。メンテナンスを行う整備士も同様だ。
また、部品等の在庫も1機種用に統一できるので、その面でのコストも抑えることができる。

【2】座席数を多くする

同じ機種であっても、座席数を増やせば、一度のフライトでより多くの乗客を運ぶことができる。つまり、そのぶん、ひとりあたりのコストを下げることができるのだ。
もちろん、それだけ座席は窮屈になる。

【3】機内設備を簡素にする

同じ機種であっても、それを運航するエアラインによって機内設備は大きく異なる。

上記のように座席数を多くするとともに、各シートのグレードを下げ、座席モニターやエンタメ機器を導入しなければ、初期投資やメンテナンス費を抑えることができる。

【4】無料サービスの廃止や縮小

レガシー・キャリアでは、当然サーブされる無料の機内食。しかし、これには多くのコストがかかっている。食事自体の原価はもちろん、短時間に乗客全員に食事を配膳しなければならないので、多くの客室乗務員を搭乗させなければならない。
いっぽう機内食を有料にすれば、食事の原価が回収できるとともに、食事をする乗客の数がかなり限定されるため、客室乗務員の人数を減らすこともできる。

また、毛布や枕の貸し出しを有料にすれば、利用者が限られるため、事前に準備する個数を抑えることができるし、それら備品の寿命も長くなり、結果として、かなりのコストダウンが可能だ。

さらに、チェックイン時に預ける受託手荷物についても、たいてい、レガシー・キャリアよりも厳しい条件を設けて課金している。規定の重さ以上の荷物に課金すれば、それが収入になる。また、乗客自体が持参する荷物を多少でも少なく抑えようとするため、燃料費の節約にもつながるのだ。

【5】駐機時間の短縮

航空機は、ある空港まで乗客を運ぶと、復路では乗客を乗せて帰ってくるのが普通だ。しかし帰りの便が出発するまでのあいだ、空港に長時間留まれば、その分乗客を運べないことになる。1機の飛行機の運用効率を高めるほど、航空会社にとっては利益が高まることになる。
駐機時間を抑えるためには、到着後に短時間で復路の離陸すればいいのだ。

LCCの運航スケジュールを見ると、到着から次の離陸までの時間がレガシー・キャリアよりも短く設定されているのがわかる。
遅延が生じなければ問題はないが、たとえば早朝便が遅れると、それ以降の便すべてがドミノ式に遅れる、といったケースもありうる。LCCのフライト時間に遅延が生じやすいのは、このためだ

【6】ネット予約を中心に

レガシー・キャリアはチケット販売や顧客サービスのため、大都市や空港に多くの支店や窓口を設けている。それらを運営するための事務所費や人件費は莫大なものだ。

LCCは、このような支店や窓口を最小限にして、チケット販売はネット予約や電話を中心に行っている。
また、旅行会社を通さないので、そこに支払う販売手数料も節約できる。

【7】人気の空港を避ける

一般的に、都心に近い便利な空港は、少し離れた地点にある第二空港に比べると空港着陸料が高く設定されている。
そのため、LCCは、利便性を犠牲にして、第二空港を利用することがある。

たとえば日本の場合、成田空港や羽田空港の代わりに茨城空港を利用すれば、着陸料が3割ほど節約できる。この差額がフライト料金に反映されるわけだ。

【8】採算の合う路線だけ

レガシー・キャリアは、自社運航ネットワーク拡充のため、大きな黒字が見込めない路線を運航している場合がある。
採算の高くない路線を抱えたエアラインは、ほかの路線の価格を上げなければトータルで黒字にならないため、単純に「人気路線を安くする」という方法をとりにくい。

LCCの場合、そのような縛りはないので、いつも満席になるような人気路線だけを運航すればいい。


以上のように、「LCCが安いわけ」を8つに絞って解説したが、細かいポイントを挙げれば、まだまだ多くのコストカットの工夫がされている。LCCがレガシー・キャリアに比べて驚くような低価格が実現できるのは、このようなコストカットを積み重ねた努力のたまものでもあるのだ。

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